15分ほど船に揺られて桃取に到着。
伊賀を出発してからずっと雨。
雨の漁港は寂しい。
とりあえず船着場の近くにあるという商店や港で作業する方々に話を伺い、
お目当ての生産者さんを目指します。
歩きながら写真を撮りつつ、教えてもらった生産者さんの作業場に着いて、恐る恐る扉を開けてご挨拶させてもらうと快く迎え入れてもらえました。
伊賀で飲食店をしていること、桃こまちが美味しいので桃取に来たことなどを伝えて、「美味しく育てるポイントはどういうところですか?」と尋ねると「何もしない方がいい」とのこと。
桃取の海は栄養豊富なのと潮の流れが早いのがいい、勝手に良く育つ、と。
手を加えるとストレスを受けて、かえって身が縮んだり死んでしまったりするそうです。
他にもいろいろとたくさんお話させてもらって、急にアポ無しで尋ねたのに本当にありがたいです。(ほとんどここには書けないような話だった気がします…)
11時半からお昼休みに入られるとのことでおいとまします。
鳥羽に戻る船まであと1時間。
少し海辺を散歩してから船の待合所で待つことに。
待合所の管理人の方や船を待つ地元のおばさまと世間話をして、ちょっとだけ離島の暮らしを垣間見れたような気がしました。
あと、牡蠣の一番好きな食べ方を聞くとお二人ともがカキフライ。
いいなぁカキフライ、帰ったらカキフライ作ろう、などと思いながら船を待っていると、先ほど別れた生産者さんが発泡スチロールの箱いっぱいの殻付き牡蠣を持ってきてくださって、思いがけないお土産に感激しました。
自店に戻り箱を開けてみると、綺麗な殻付き牡蠣が綺麗に並んで入ってました。
この殻付き牡蠣や普段使っている剥き身の牡蠣を見ていると、「何もしないほうがいい」とは言うものの本当に何もしないわけではなく、当たり前のことを当たり前に丁寧にされているんだろうなと想像できる仕事ぶりだと思いました。